パラグラフテキスト |
8年間民間の認可保育所などで保育士としてつとめたあと保育現場を離れたという女性。短大で資格を取得し、20歳で憧れの保育士になった。正社員として最初から責任ある立場に置かれ2年目にして2歳児の担任に。毎日の残業も厭わなかったという。しかし、久しぶりに会った同世代の友人との会話で保育士の評価の低さを痛感した。働きはじめて4年後に結婚すると仕事と家庭の両立に直面、次第に難しさを感じたという。少し上の年代の先輩は少なく、任される仕事が増えていった。女性は体を壊してしまった。2歳児の保育を1人で担当していてトイレに行きたくても交代を頼めず、ぼうこう炎になったという。子供と一緒にいても笑顔でいられなくなり心にも不調をきたし、保育士をやめた。女性に子どもたちから送られた手紙には「いつもやさしくてにこにこしていてすてきな先生だなと私も保育士になりたい。先生のようになれたらいいなと思います」など書かれていた。保育現場や保育士の働き方に詳しい専門家の小崎恭弘教授は「若い人の働き方など大きく変化、社会インフラともいえる保育にもワークライフバランスの仕組み作りを。支援する体制づくりも重要」などコメント。 |