パラグラフテキスト |
入管施設に実際に収容されている人たちの様子はどのようなものなのか。また働いている職員はどんな人なのか。現役の大阪入管職員に取材した。今回、入管施設や職員の実態を知ることにつながるなら」と取材に応じたのは大阪出入国管理局の現役職員の男性。これまで収容施設だけではなく、空港の入国管理部門での違反調査や送還の立ち会いなども経験してきたという。まずきょうの入管法改正案が委員会で可決されたことについて男性は「どうでもいいかなという感じ。(現場は)何も変わらない。いまも強制送還はなかなか難しいんですよ。手を持ってガチガチにかためて連れて行かれるというのが強制送還なんですが、ほとんどの人がそんなことにはならず自分で歩いて帰りますよ。飛行機に乗って」と語る。また、”酒酔い医師”など問題視されている大阪入管の医療体制については「今はめちゃめちゃ昔と比べたら充実していると思う。本庁からも『自分の判断はするな』と。『躊躇せずに救急車を呼びなさい』というお達しがあるので、我々は割り切る。素人判断はしない」と話す。ただ、施設の医師になり手がいないのが悩みだという。外国人の保護と管理を行う”入管”という特殊組織の中で職員にもストレスが掛かっているという。 |