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ハノイにあるアオザイの仕立て屋は、結婚式など正装をする時に着るアオザイを扱っている。注文を受けてから手作業で作るオーダーメイド。生地にもよるが1着3~5万円ほど。この日は娘の結婚式に向けた1着を仕立てにきたお客さんがいた。お店に来ていた女性は20着もアオザイをもっているそう。アオザイのデザインは時代とともに変化してきた。襟も昔は高かったが、最近は窮屈さがなく開放的になっている。袖も手首までの長めだったものが肘くらいまでの短さに。この方がシルエットがスッキリ見えると好まれている。今も進化を続けているアオザイ。毎年ファッションショーが開かれ、デザイナーたちが新作を発表している。デザイナーの1人のランさんは発表したばかりの新作を見せてくれた。首元はボタンで止めるクラシックな形に。一方で袖口はヒラヒラたなびく斬新なデザイン。伝統的な要素と新しいデザインを組み合わせるのがランさんのアオザイの特徴。お手頃な値段で気軽に着られるものも登場している。カジュアルなアオザイを扱うお店では、小ぶりで素朴な刺繍が可愛いアオザイやボタンや生地でレトロ感を演出したもの、総柄のプリント生地を使ったものなど、7000円~8000円ほどで手に入る。生地から仕立てるのが一般的だったアオザイは、サイズを選んで買えるようになっている。 |