| パラグラフテキスト |
今日午後事故に巻き込まれた冨川芽生さんの遺体が成田空港に到着し、明日自宅がある北海道へ戻る。日本人2人を含む156人が犠牲となったソウル梨泰院の雑踏事故の警察の対応に対する市民の批判が日に日に強まっている。警察は事故当日例年よりも多い137人を増員したと説明している。ただ、この内のおよそ4割が麻薬犯罪などを取り締まる警察官であった。梨泰院と並ぶクラブ街で知られる江南では、先月にも麻薬の一斉取り締まりが行われ、毎年1万人以上が麻薬で検挙される韓国では取り締まりが強化されたばかり。韓国メディアによると梨泰院でも麻薬捜査が予定され、それが事故当日であったことが明らかになった。麻薬犯罪の取り締まりを国民にアピールしたい警察は、事故当日に梨泰院で現地メディアに取材してもらうため事前に集まるように呼びかけ安全管理よりも麻薬捜査に重点がおかれていた可能性も。事故後警察は「2017年からコロナ前の2019年まで、平均30～90人を配置して状況に対応していた。しかし、今回は137人程度増員された規模で配置し対処した」とコメントした。当時現場付近には10万人もの人がいたとされ、137人の警備では少なすぎるとの声もあがっている。さらに、事故当日梨泰院を管轄する龍山警察署長が事故発生約1時間前から幹部らと食事に出かけ不在で現場には事故後に到着していたことも明らかになった。また、龍山警察署の本庁にあたるソウル警察庁の緊急通報担当者も事件を把握したのが持ち場を離れ事件発生1時間半後であったことも明らかになった。警察は2人の更迭を発表している。 |