パラグラフテキスト |
アンケートでは宗教教育を受けたほとんどの回答者が成人になるまでに信仰に疑問を抱いた経験があるという。宗教2世になった時期は12歳以下が88.9%、13歳以上が6.2%。初めて疑問を抱いた時期は18歳以下が69.5%だった。脱会時期について聞いたところ脱会していないと答えた人が56.3%だった。親と子には経済的な依存関係があり教団からは逃れたいが親のもとにはいたいという人もいるという。宗教2世やその家族のための支援や法整備について必要だと思うものについて聞いたところ親や教団から安全に離れられる制度の整備と答えた人が73%にのぼった。宗教2世は記者会見で「親の行動を狂わせているのは背後の宗教団体」などとして虐待の根本的原因が教団にあると指摘している。荻上氏は子どもが離脱する権利の確保が特に重要で親から子どもが離脱、教団から親子で離脱することを可能にする制度が必要だと指摘している。さらに具体的な対策として脱会した子どもの避難場所の拡充、子どもコミッショナーの設置を挙げている。荻上氏は「親の横のつながり、信者集団と離れることも重要になってくる。再勧誘は今回の調査のなかでも多くあった。宗教的つきまとい行為は法規制されていないのでこれも問題。児童虐待だけでなく同時にほかの法整備も必要。避難場所の拡充、子どもコミッショナーの設置など一歩を重ねていくことは重要かなと思う」などと話した。 |