| パラグラフテキスト |
民間企業における障害者雇用状況の推移をみると、2021年には59万人で右肩上がりで上昇している。その背景には国が定めた法定雇用率があり、その率は去年から2.3％となっている。ハーブなどの栽培を行う屋内型農園の企業では、障害者を30人週5日、6時間が働いている。しかしここでは、IT系や不動産系など雇用主は農業が本業ではない企業。企業は農園を運営する会社と契約を結び、運営会社から紹介された障害者を農園の一角で働いてもらう仕組みをとっている。以前は自社で障害者を雇っていたと話す自動車輸入販売会社の松下さんは、非常に多忙な現場でフォローが難しい環境だったと話し、雇用の一部を屋内型農園で担うことにしたという。こうした農園は、現在約80か所ほどあり、利用企業は800社以上、 障害者の数は5000人を超える。農園の運営会社は、こういう取り組みは必要なものだと思いやらせてもらっているとコメントしている。しかし、農園型障害者雇用についての取り組みは企業が行ったアンケートによると7割以上がよくないと回答。その理由として、雇用率のための数合わせに感じるなどの声があがっている。厚生労働省は、今年1月から農園型雇用の調査を開始、実態の把握を行っている。慶應義塾大学の中島教授は、仕事の質について触れた上で、障害者の能力開発のあり方などの改善を促した。 |