パラグラフテキスト |
高速道路で問題になっている、「深夜割引待ち」午前0時~午前4時までに料金所を抜けると、3割引になるサービスを利用しようとするトラックなどの待機列が問題になっている。三重県ではこれによる事故で死亡した人も出ている。様々な情報を元にこれに頼らないといけない企業の苦しい状況が見えてきた。実態を知ってほしいと協力した神奈川のある会社は、従業員が約30人ほどの中小企業でドライバーの茅野さんのトラックに同行させてもらった。藤沢ICからみえ川越ICまで高速道路を使用するのだが、途中で立ち寄ったPAではほぼ満車。駐停車が禁止されている路肩にさえトラックが泊まっていた。その後午後11時にみえ川越ICに近づくと近くの湾岸長島PAで停車をした。深夜割引を待つためである。ICを通過したのは午前0時過ぎで、料金は6,510円で割引で3,000円ほど安くなった。このあとは更に荷物を下ろす工場近くで朝まで待機をするという。茅野さんは「会社のためなら使うしかない、自分のためなら、使わないほうが疲労感を感じない」等と話し、現場の過酷さが見て取れた。茅野さんの会社の社長、森崎さんは違法駐車はしないでほしいと話しているが、ただ、経営を考えると会社的には深夜割引を使用しないといけない状況だという。例えば、神奈川から大阪まで、深夜割引を使用しないと、売上から燃料費や人件費を引くと、約12,000円の赤字になってしまう。待つ間の人件費は払われるが、割引によって経費が抑えられると話している。現状では高速代を払ってくれる荷主はわずかで森崎さんは「ドライバーが無理をせず会社側も経営できる金額をいただかないとこの先はもっと厳しくなるのでは」話している。 |