パラグラフテキスト |
岐阜・郡上市の白山国立公園の麓にある石徹白地区。人口約220人の小さな集落。石徹白小学校は児童数が6年前4人に減少。しかし、若い移住者が増えたことで現在13人に。2年後には20人まで増える予定。11年前に岐阜市から移住した平野彰秀さんと妻・馨生里さん。子供4人とこの集落で暮らしている。東京で外資系コンサルティング会社に勤務していた平野さん。この地域を再生させようと住民たちと目をつけたのが白山の豊かな水。水車の頂部に水流をあてて水車を回す上掛け水車。豊かな水と高低差がある地形を生かした水力発電。実は石徹白地区は大正時代から水力発電を行っていた。その歴史にヒントを得た平野さんたちは電力の自給自足を目指す。最初に導入したのは農業用水路の水流を使ってらせん型の羽を回転させ一般住宅1軒分800Wの発電能力。その後は発電量を増やした上掛け水車を開発。水車が話題となり全国から観光客が訪れ里が賑わうように。次第に住民からの支援も広がり、事業化を目指し2016年に稼働した総工費2億4000万円の小水力発電所。集落のほぼ全世帯の出資金を元に作られた。発電量は125kW。約150世帯の電力を賄うことができる。ここで発電した電気は全て電力会社に売っている。その収入は年間2400万円ほど。収益は全て地域に還元され、街頭や公民館の電気代や農業再生のために使われている。 |