パラグラフテキスト |
足立区の一戸建てで暮らしているのは武藤さんご夫婦。家は夫・昭久さんが生まれる前に父親が建てたもの。ご両親から受け継いだものの築80年以上とあって建物の資産価値はゼロ。そこで長く住み続けられるようにリフォーム。この家は家族・親戚にとって思い出の場所。そこで建物の外観や玄関・仏間などは昔のまま残すことに。一方で居間や水回りなど生活でよく使う場所をリフォーム。元々は畳敷きの居間だった2部屋をふすまなどを取り払って16帖のリビングダイニングにリフォーム。北向きにあった壁向きのキッチンは明るいリビングの一角に場所を変え対面式に。水回りをスムーズに移動できたのかリフォームを手掛けた建築士の納谷学さんに聞く。納谷さんは建築士歴30年のベテラン。新築からリフォームまで100軒以上。しかもグッドデザイン賞も受賞している。水回りを移動するにはマンションなどは床下が浅いため配管の都合で床を上げるなど工事が必要になることもあるが、一戸建ての1階なら床下のスペースも広いので水回りを好みの位置に移動可能。そして他に気になるのがリビングの吹き抜け。こちらのお宅は元々6LDK。多い時で9人が暮らしていたが、今では夫婦二人暮らしのため部屋を持て余した状態に。そこでリビングの真上にあった一部屋を無くす減築を実施。床を取り払うことで広々とした吹き抜けを作った。ちなみに減築の費用は6帖の一部屋なら約100万円~。強度の部分では床があるときには横の力を柱に流すが、それがなくなったので補うためにブレース(対角線状の補強材)を設置。すると洗濯物を干すわけじゃない?との質問が飛び交い、妻・美加さんは洗濯物を干したことがあると答えた。 |