パラグラフテキスト |
群衆雪崩の予兆はあるのか。関西大学の川口教授は「人同士が前後左右に密着している状態である人が倒れたり、しゃがみ込んだりすると周りの人が一斉に倒れ込んでしまう群衆雪崩が発生した」などと述べた。一番下の人にかかる負荷は300キロから400キロぐらいだという。専門家によると大きな波が左右にゆれていると群衆雪崩が起きる前兆。過去に新潟の神社で餅まき神事に約3万人が殺到し124人が圧死。1983年には阪神甲子園球場でのイベント後にタレントを追うファン数百人が折り重なり1人が死亡。2001年兵庫・明石市の歩道橋上で花火大会の見物客が転倒。群衆雪崩が発生し11人死亡、247人負傷。横須賀さんは「この時も1平方メートルあたり13人~15人の方がいたと。警備体制もこの時警察は300人以上を暴走族対策に入れていた。警備体制に30人ちょっと。警備計画も警備会社と共に連携不足だったのとずさんだった。10万人以上の人出が見込まれているのに前年のイベントを踏襲してそのまま使っていたというずさんさも指摘されている。刑事事件にも問われている」などと述べた。事故をうけ雑踏警備が重要視されるきっかけとなった。兵庫県警が出している雑踏警備の手引き。120ページあり、事故の翌年にまとめてある。誰でもホームページで見ることができる。ハード面として広い通り、狭い通りの構造で群衆は立ち止まれず狭い空間に流れ込む。ソフト面で適切な誘導がなく人流に滞りがあった。心理面では密度が高いと人をかきわけて急ぐ人が出現する。群集心理の特徴を兵庫県警がまとめている。軽薄性、無責任性、興奮性、暴力性、直情性、付和雷同性になる可能性がある。横須賀さんは「自然発生的に起きているというところでどういう対策をとるか。1mの範囲で3人がベストだと。雑踏はいかに前持った予測が大事か」などとのべた。個人としてどう防ぐのか。密集ができやすいため立ち止まらない。入り口が混んでいたら中はもっと混雑。肩が触れたら危険、その場から離れる。それでも巻き込まれてしまったら胸の前で腕を組み空間を作る。群衆より高い位置に登れる場所があれば登って避難する。横須賀さんは「現場に50台以上のカメラがあるのでどういう警備が行われどういう状況だったのか解析が進むと思う」などと述べた。 |