番組詳細


TVメタ情報 > 番組一覧 > 日付: 20240917 > エピソード: 1345577

エピソード情報

放送局 NHK総合大阪
プログラム名 NHKスペシャル
エピソード名 調査報道・新世紀 子どもを狙う盗撮・児童ポルノの闇(前編)
カテゴリ 教育教養
放送時間 2024-09-17 02:06:00 〜 2024-09-17 02:55:00
WireActionデータ更新時刻 2024-09-17 08:19:03

コーナー・トピック・パラグラフ


(オープニング) [corner=11661846]
オープニング [topic=17773001] 詳細
[ 02:06:00 - 02:06:05 ] 5秒 詳細
オープニング映像。
調査報道・新世紀 子どもを狙う盗撮・児童ポルノの闇 [topic=17773002] 詳細
[ 02:06:05 - 02:09:52 ] 227秒 詳細
今年3月、小学生の子供たちの下着を盗撮しようとしたなどとして四谷大塚の元講師が有罪判決を受けた。元講師は欲望を満たすために盗撮した動画をSNSで繋がる男たちと共有。番組スタッフは元講師と手紙のやりとりを続け、一線を越えた理由を問いただした。犯行を後押ししたのは子供を性の対象とするSNS上のコミュニティーの存在だったという。

調査報道・新世紀 子どもを狙う盗撮・児童ポルノの闇(前編) [corner=11661847]
子どもの心に刻まれる深い傷 [topic=17773003] 詳細
[ 02:09:52 - 02:12:37 ] 165秒 詳細
NHKが2022年に実施した性暴力に関するウェブアンケートでは「性被害に遭った時の年齢」で最も多かった割合が10代の54.3%。平均15.1歳。声を寄せた1人・藤崎葵さん(54)は5歳の時、見知らぬ男性に自慰行為を見せられたという。当時は行為の意味がわからなかったが数年後に理解した時、「自分が汚された」という思いに支配されたと語った。それは大人になっても変わらず、自ら命を絶とうとするまでに追い詰められた。
SNS上の性的搾取 どれだけ広がっているのか [topic=17773004] 詳細
[ 02:12:37 - 02:14:54 ] 137秒 詳細
警察庁によると去年SNSをきっかけに性被害に遭った18歳未満子どもは1665人。今回取材班はその実態に迫るためネット上の被害を見つけて通報しているボランティアグループと連携した。「ひいらぎネット」の永守すみれさんは5人の母親らとともに違法性の高い性的画像を見つけ出し、プロバイダーへの削除依頼や警察などへの通報を3年前から行っている。永守さんは子どもを性的搾取の対象とする社会に大きな危機感を抱いていると語った。
SNS上で広がる性的搾取 潜入取材で実態に迫る [topic=17773005] 詳細
[ 02:14:54 - 02:22:05 ] 431秒 詳細
取材班はSNSでの潜入取材を行うため「子ども好き」という設定の架空のアカウントを作成。「違法な動画・画像を求めない・送らない」「犯罪を誘発しない」などの厳格なルールを定め取材を開始した。監視の目をかいくぐるためSNS上では隠語が多く使われていた。去年7月には刑法での撮影罪が成立しているが、SNSでは学校や町中、更衣室など至る所で盗撮された動画や画像が大量に流出している。潜入捜査開始後、永守さんが特に悪質なアカウントを発見。そのアカウントは大量の盗撮画像を頻繁に投稿し、短期間に1500人近い仲間を集めていた。20人以上の女子高校生のスカートの中を盗撮しているとみられ、さらに卒業アルバムやSNSに投稿されたとみられる日常の写真など個人を特定できる画像もあわせて投稿。コミュニティの仲間からは賞賛の声やさらなる投稿を求める声が相次いでいた。永守さんと取材班は投稿画像に映る背景などから被害者が通う学校や撮影場所を特定。ある駅を中心に被害は複数の学校におよび、コンビニに加え、駅や通学路でも撮影されていることがわかった。永守さんは被害者が被害届を出せるよう学校と警察にも通報。取材班もニュース番組でこの実態を伝えた。すると放送からわずか1時間後にコミュニティが閉鎖。主催者は「新しいグループをつくる」と言い残しネットの海に消えていった。
SNS上で広がる性的搾取 一体どんな人物たちが… [topic=17773006] 詳細
[ 02:22:05 - 02:26:28 ] 263秒 詳細
子どもを狙うSNSコミュニティは10人規模のものから4000人を超えるものまで無数に広がっている。画面の向こうにいるのは一体どんな人物たちなのか。取材班はSNS上の人々が実際に顔を合わせるオフ会に参加。身分を明かさず隠しカメラで取材を行った。オフ会にやって来た男性は20代のフリーターや30代の会社員といった一見ごく普通の男性たち。しかし彼らはこれまでに学校や職場で盗撮を繰り返してきたと明かした。30代の主催者は今1人の女子高校生をターゲットにしていると明かし、SNSを使って名前などの個人情報を特定し時間割を調べ登下校時間を狙いながら計画的に盗撮を行ってきたという。既婚者だという主催者は捕まることを恐れ、これまで何度もやめようとしたと打ち明けた。
大手学習塾・元講師の告白 なぜ一線を越えたのか [topic=17773007] 詳細
[ 02:26:28 - 02:34:13 ] 465秒 詳細
取材班は小学生の教え子たちを盗撮したとして去年逮捕された大手学習塾・四谷大塚の24歳の元講師に取材を申し込んだ。元講師からは手紙で返信があり、「贖罪の意味も込めて回答する」と綴られていた。4ヶ月におよぶ手紙のやりとりの中で元講師はSNSコミュニティの強い影響力について語った。手紙には「ここまで短期間に盗撮を繰り返した要因は間違いなくグループという小児性愛者同士の繋がりです。」との記載が。元講師は大学生の時に小学生女児に恋をしたといい、誰にも言えない欲望を抑えるため小説を執筆しサイトに投稿するようになったという。ある時、小説執筆の応援として読者から実際に女児が被害に遭っている児童ポルノ画像が届いた。それをきっかけに児童ポルノ動画を探すようになった講師は、SNS上で約7000本の児童ポルノを収集。塾に就職した当初は盗撮するつもりはなかったというが、SNSで児童にわいせつと盗撮を行っている人物とのやりとりを続けるうちに次第に憧れが芽生えていったという。元講師は盗撮画像や動画にあわせて児童の名前や電話番号なども投稿。被害者は12人にのぼった。投稿を見た人の通報で被害が発覚し今年3月、元講師は撮影罪や児童ポルノ禁止法違反などで懲役2年、執行猶予5年の判決を受けた。
SNS上で広がる性的搾取 いつまでも消えない被害 [topic=17773008] 詳細
[ 02:34:13 - 02:37:13 ] 180秒 詳細
児童の性的搾取動画は一度ネットに出回ると拡散を止めることは難しく、被害者に深い傷を残す。高校生の頃の被害によって今も苦しんでいるという20代の女性は4年前、結婚間近の交際相手の男性から自分の裸の写真を「ネットに流出している」と突然突きつけられた。写真は女性が高校生の時、SNS上で知り合った大学生と名乗る男に送ったものだった。当時、家族とうまくいっていなかった女性は相手に「修学旅行のお小遣いがもらえない」と不満を漏らしたところ裸の画像と引き換えにお金をあげると言われ、誰にも見せないという約束で送ってしまった。その後、執拗に性的画像を求められるようになり、怖くなり連絡を絶った。交際相手に知らされるまで写真の流出に気づかなかったという。妊娠していたが結婚は破談となった。
SNS上で広がる性的搾取 なぜ野放しのままなのか [topic=17773009] 詳細
[ 02:37:13 - 02:40:57 ] 224秒 詳細
警察庁などの委託を受け、児童ポルノなどネット上の違法な情報について通報を受ける公式の窓口機関「インターネット・ホットラインセンター」に去年寄せられた通報は約2000件。しかし、警察に情報提供できたのは2割弱にとどまる。児童ポルノは多くの場合、海外のサーバーを通じて共有されているが、こうしたケースは警察への情報提供の対象外とされてきた。撮影罪を立法する議論に関わった上谷弁護士は法律面での課題を指摘。子どもの性行為などが映った動画や画像などの所持などを禁止する「児童ポルノ禁止法」の場合、日本は被害者が18歳未満であることが確実でなければ、児童ポルノであると認められず処罰の対象とならない。イギリスやフランスなどは確実でなくとも処分の対象となる。上谷弁護士は「子どもを守る意識が非常に日本は弱い。そういう感じがします」と語った。
子どもへの性的搾取 欲望の背景に何が [topic=17773010] 詳細
[ 02:40:57 - 02:46:32 ] 335秒 詳細
取材班は子どもを性的に見ている58のSNSアカウントとやりとりを重ね「未熟な子ども相手なら自分が優位に立てる」という加害者側の共通認識を発見。実際に児童への性加害で服役中の40代の受刑者に話を聞くと、「より力の弱い人間を対象にしてしまっているのかな」などと語り、被害者が感じる痛みには思いが至らなかったという。10年以上前まで何度も逮捕された経験のある50代の男性にも話を聞いた。男性は小児麻痺を患っていて、常に自分は男性として劣っているという意識の中で生きてきたといい、子どもを性的な対象とすることで優越感が満たされたと語った。専門のクリニックに通うなど性加害をしない努力を続けてきた男性だったが、今でも衝動に駆られそうになることがあるという。
子どもへの性的搾取 どうすれば食い止められるのか [topic=17773011] 詳細
[ 02:46:32 - 02:49:45 ] 193秒 詳細
今、国は子どもに接する仕事に就く人に性犯罪歴がないか確認する制度「日本版DBS」の成立を目指している。成立すれば子どもを取り巻くリスクは減ると期待されている。子どもへの性被害の加害者臨床に携わってきた斉藤さんはまずは加害者自身が歪んだ考えを自覚する必要があると指摘。加害者の行動を変えるためには長期にわたる治療が必要で、斉藤さんは加害者に働きかける仕組み作りとともに社会全体が価値観を変えていくべきだと訴えている。
子どもへの性的搾取 社会は変われるのか [topic=17773012] 詳細
[ 02:49:45 - 02:54:40 ] 295秒 詳細
高校生の頃に送った裸の画像を流出させられ、結婚が破談となった20代の女性は1人で4歳の娘を育てているが、消せない過去に今も苦しめられている。これ以上自分と同じ被害を出したくないという思いから女性はネットパトロールのボランティアに加わっている。今年1月、取材班が追ってきた盗撮コミュニティの主催者が未成年者と性交し盗撮を行った疑いで逮捕された。2023年、撮影罪で検挙されたのは388人、児童ポルノ禁止法で検挙されたのは1849人。取り締まりは徐々に強化されているが、課題はまだ多い。今回の取材でSNSコミュニティの繋がりが加害者の罪悪感を薄れさせ、行為をエスカレートさせている実態、子どもを性的に見ることを許容してきた社会が加害者たちに影響を与えてきた現実が見えた。こうした現場を改善するために対策を一歩でも進める必要がある。