番組詳細

[ 04:50:00 - 04:50:20 ] 20秒 詳細
オープニング映像。

[ 04:50:20 - 04:51:55 ] 95秒 詳細
大阪市で夫と二人暮らしをしている50代の女性は窃盗で3回服役した。窃盗症＝クレプトマニアと診断される人々がいる。万引きの裏側に見えてきた病気の実態に迫る。

[ 04:51:55 - 04:56:02 ] 247秒 詳細
山田貴美子さん（仮名・50代）は大阪市で夫と二人暮らし。去年12月、大阪地方裁判所から1通の封書が届いた。山田が被告となった刑事裁判の期日が決定した通知だった。山田は去年7月、百貨店でブレスレット1個（14万円相当）を万引き。盗品を返却しようとして再来店し逮捕された。山田は万引きを繰り返し、これまで3回服役。刑務所の看護師から病気かもしれないと受診を勧められ、複数のクリニックを訪れたところ、窃盗症＝クレプトマニアという病名を告げられた。窃盗症は衝動制御障害の1つとして1980年代頃からその存在が指摘されてきたが、研究が進んでおらず、未知の病気とされる。

[ 04:56:02 - 04:59:35 ] 213秒 詳細
群馬県渋川市にある赤城高原ホスピタルには窃盗症の患者が入院している。売店で万引きする患者もいるという。「カメラはあなたを見ています」「1人1種類3コまで」という張り紙があった。大きめの上着やカバンを持っている患者は買い物前に預けなければいけない。窃盗症患者だけのミーティングが開かれていた。2度の有罪判決を受けた女性は弁護士の勧めでここへ来た。竹村院長は仲間の医師と一緒に窃盗症の可能性がある患者を診察してきた。もっと認めてほしいという飢餓感がある人が万引きをした時に報われた感じがして虜になってしまう。あと少しで治る時でも、裁判が終わると刑務所に連れて行かれてしまい、治療のチャンスが無くなってしまうと指摘した。

[ 04:59:35 - 05:01:00 ] 85秒 詳細
今年1月、山田さんの初公判が開かれた。同居する夫には起訴されたことも告げることができていなかった。罪状認否で山田は起訴内容を認めた。弁護側は精神疾患の影響で刑事責任能力が無い・もしくは低下していたと主張。責任能力が無かったと認められれば無罪、低下しているとされれば減刑される。

[ 05:03:15 - 05:09:50 ] 395秒 詳細
現在は一人暮らしをしている息子が描いた絵が山田さんの心の支えとなっている。役所に提出した書類には山田が抱えてきた苦悩が記されていた。息子は先天性の疾患を抱え、山田は病気に生んでしまった自分が悪いと責めていた。そんな状況でクリスマスツリーを万引きした。自分でもなぜ盗ったか分からないという。今年4月、2回目の公判を終えた山田は弁護士の元を訪れ、無罪だとは思っていないと語った。弁護士は責任能力を論点にはせず、山田の病状をありのまま伝える方針に切り替えた。山田は自分の病気と向き合っていた。

[ 05:09:50 - 05:15:27 ] 337秒 詳細
京都大学大学院・情報学研究科の後藤幸織准教授は窃盗症の研究に取り組んでいる。後藤の研究グループによる論文が去年イギリスの科学誌に掲載された。窃盗症患者と健常者それぞれに、人がいるスーパーの店内、人がいないスーパーの店内など6種類の写真を見せ、まばたきの回数や瞳孔の変化などを細かく調べた。人がいないスーパーの写真を見た窃盗症患者の脳は普通の人と違う活動を見せたという。万引きしやすい場面に居合わせた視覚情報が強烈な刺激となって無意識に物を盗る行動につながるのでないかと後藤は考えている。東京・三鷹市にあるMRCラボクリニックは窃盗症治療が専門。後藤の研究結果を治療に活用している。元武俊院長は患者に細かく質問して万引きの記憶を引き出していく。不安定な万引きの記憶が長期記憶に変わって快感になる前に、別の刺激で妨害するという。薬には頼らず、立体パズルを使っている。

[ 05:15:27 - 05:16:55 ] 88秒 詳細
5月下旬に山田さんの公判が結審した。検察側は懲役3年を求刑。判決は今月中に言い渡される見込み。

[ 05:17:40 - 05:17:45 ] 5秒 詳細
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[ 05:17:45 - 05:18:00 ] 15秒 詳細
エンディング映像。